外壁コーキングの劣化サインとは? 原因と補修方法をプロがわかりやすく解説

外壁の目地に使われている「コーキング(シーリング)」は、サイディング外壁など、多くの住宅で使われている大切な部分です。
普段はあまり目に留まりませんが、雨水の侵入を防いだり、外壁材の動きを受け止めたりと、住まいを守る役割を担っています。
ただし、コーキングは紫外線や気温差の影響を受けやすく、外壁材よりも早く傷みやすい場所でもあり、劣化症状をそのままにしておくと、雨漏りや内部の腐食、シロアリ被害につながることもあり、決して軽視できません。
このコラムでは、外壁コーキングの基本から、劣化のサインや原因、補修の考え方までを、できるだけ分かりやすくお伝えしますので、「これって大丈夫かな?」と感じたときの判断材料として、ぜひ参考にしてください。
外壁コーキングとは?その役割と種類ごとの耐用年数・特徴
外壁コーキングの役割とは?
外壁コーキングとは、サイディング外壁の目地や、窓まわり・外壁の角などに使われている、ゴム状の充填材のことです。
普段あまり注目することのない部分ですが、住まいを守るうえでとても重要な役割を担っており、その主な役割は大きく分けて以下の2つです。
・外壁のすき間をふさいで雨水や湿気の侵入を防ぐ「防水」の役割
・強風や地震などで外壁材が動いたときに、その動きを吸収する「クッション」の役割
この“クッション性”があることで、サイディング材同士がぶつかって割れたり、傷んだりするのを防いでいます。
コーキング材の主な種類と特徴
住宅の外壁で使われるコーキング材にはいくつか種類がありますが、現在よく使われているのが「変成シリコン系」と「ウレタン系」です。
・変成シリコン系
耐久性と柔らかさのバランスが良く、紫外線にも比較的強いため、外壁目地によく採用されています。
現在のサイディング外壁では、主流となっているコーキング材です。
・ウレタン系
外壁材への密着性が高い反面、紫外線に弱いという特徴があり、施工後に塗装でしっかり保護することが前提となるケースが多く、使われる場面が限られることもあります。
コーキングの耐用年数と注意点
コーキング材の寿命は、一般的に10年前後が目安と言われています。
特にサイディングの外壁は耐久性が高く、外壁材自体はそれ以上長く使える場合でも、目地部分のコーキングは先に劣化が進みやすい部分です。
「外壁はまだきれい」と思っていても、目地部分ではひび割れや硬化が始まっていることが多く、住まいを長持ちさせるには、コーキングの状態を定期的に確認し、早めに対処しましょう。
外壁コーキングの劣化サインと放置するリスク
コーキングが劣化するとどうなる?
外壁コーキングは、年月が経つとともに少しずつ劣化し、初期は見た目の変化だけですが、劣化が進むと雨水が外壁の内側へ入り込みやすくなり、建物全体に影響が広がってしまう恐れがあります。
外壁内部の下地が湿気を含むと、腐食やカビの原因にもなり、またさらに状態が悪化すると、雨漏りやシロアリ被害につながるリスクも高まります。
補修範囲が大きくならないよう、小さな劣化でも、早めに気づき対処することが大切です。
代表的な劣化サインをチェック
外壁コーキングの劣化は、下記のようなサインとして徐々に現れます。
・表面が黒く汚れている/変色している
・ひび割れが見られる
・コーキングが剥がれている、または外壁との間にすき間ができている
・コーキングが断裂している
・内部の下地が見えている状態
こうした症状が一つでも見られる場合は、コーキングの劣化が始まり、状況によっては防水性能が十分に機能していない可能性があります。
特にサイディング外壁では、目地が多いため、劣化の影響が広がりやすい点にも注意が必要です。
劣化が進む主な原因とは?
コーキングが劣化する原因として大きいのが、紫外線や雨風の影響です。
日当たりの良い面ほど劣化が早く進む傾向があります。
また、気温の変化(夏場の高温、冬場の低温)による外壁材の伸び縮みや、地震・強風による揺れが繰り返されることで、コーキングに負担がかかり続けます。
さらに、施工当初の施工状態も、コーキングの持ちに大きく影響します。
・厚さが不均等
・サイディング材との間にすき間ができている
・内部に気泡がある
・一部に剥がれがある
このような施工不良がある場合、想定よりも早く劣化が進んでしまうこともあるため注意が必要です。
外壁コーキングの補修方法 打ち替え・増し打ちの違い
外壁コーキングの補修方法には、大きく分けて「打ち替え」と「増し打ち」の2つがあります。
どちらが適しているかは、劣化の進み具合や外壁の状態によって異なり、状況に合わせた判断が必要です。
「打ち替え」補修とは?
打ち替えとは、既存の古いコーキングをすべて撤去し、新しいコーキング材を充填し直す補修方法です。
一度すべて取り除くため、下地の状態を確認しながら施工できる点が大きなメリットで、既存のコーキングが硬く劣化が進んでいる場合や、ひび割れ・剥がれ・断裂が見られる場合には、「打ち替え」をすることが一般的です。
防水性能をしっかり回復させることができ、耐久性の面でも安心できる補修方法といえます。
「増し打ち」補修とは?
増し打ちは、既存のコーキングの上から新しいコーキング材を重ねて充填する方法です。
コーキングの状態が比較的良く、軽度な劣化にとどまっている場合は有効ですが、深くまで劣化が進んでいる場合に増し打ちを行っても、十分な効果が得られないケースがあります。
あくまで応急的・部分的な補修となるため、状態を見極めたうえで判断することが重要です。
~DIY補修がおすすめできない、その理由について~
外壁コーキングの部分的な剥がれや劣化に気付いた際、市販のコーキング材で自分でも補修できそうに見えることもありますが、コーキング補修は見た目以上に重要な工事のため、ご自分で施工を行うDIYはあまりおすすめできません。
理由のひとつは、「劣化状況の判断が難しい」ということ。
表面がきれいに見えても、内部で劣化が進んでいることも少なくありません。
また、適切な材料選びや下地処理が不十分だと、すぐに剥がれたり、逆に雨水の侵入口を作ってしまうなど、新たな問題を作ってしまう恐れもあります。
その結果、再補修が必要になり、余計な費用がかかってしまうケースもありますので、早い段階で専門業者に相談するようにしましょう。
まとめ
外壁のトラブルは、突然に起きるものではありません。
多くの場合、気づかないうちに色あせや汚れなど、小さな変化から少しずつ劣化が進み、傷みが始まっています。
外壁コーキングもそのひとつで、知らないうちに劣化の進行が見逃されてしまうところがコーキング劣化によるトラブルの一番の注意点です。
できれば数ヶ月に1度は外壁を確認し「ひび割れが気になる」「これって大丈夫かな?」と感じたときが、全体の点検のタイミングです。
山永株式会社では、地域に根ざした長年の外壁工事の経験をもとに、コーキングの状態を丁寧に確認することで、必要な補修や最適な修繕のタイミングをご提案しています。
新築から5年以上経過していたり、前回の点検から7~8年以上経っているお住まいはぜひ一度お気軽に山永株式会社までお問い合わせください。
